「トランプ時代」を自ら壊し幕を引いてしまったトランプ前大統領

虚言、妄言、暴言で米国を分断し世界の秩序を混乱させたトランプ大統領は、自らの煽動演説で議事堂襲撃事件を招いて、弾劾裁判まで発展させたことであっけなく自分の首を絞める結果となった。

 

トランプ氏は何ら根拠のない不正選挙の訴えを主張しつづけて敗北を認めようとはしなかった。だが、身内であったバー前司法長官は、12月1日の大統領とのミーティングで、トランプ氏の主張する選挙不正説は「たわごと」だと強く否定していたにもかかわらずだ。ウソだと見抜いているからだ。

 

トランプ氏の最大の武器であるツイッターなどSNSを中心としたネットに依存し過ぎて政治の弊害が一挙に噴出した。どこまでも公然とウソをつき、そのウソが曝露されたら相手を嘘つき呼ばわりをする。米国をもはや合衆国でなく、南北戦争以来の分断国に陥れた。

 

その結果、ほんとうとウソが見極めることができない白人貧困層を中心とした盲信的なトランプ支持者がいまだに根強く残っている。

 

上院院内総務としてトランプを支えてきたマコーネル議員も今やトランプ大統領とは犬猿の仲であり、トランプを共和党からお払い箱にするタイミングを狙っている。彼の一言で上院のかなりの数の共和党議員が雪崩を打って反トランプにくら替えするのではと予想されており、共和党までもが分断されている。

 

上院の弾劾裁判で有罪となったら、2024年の大統領選挙には出馬できないのだ。それは

マコーネル上院議員以下の共和党がトランプ離れをするかどうかで、トランプ氏の命運を決めることになるであろう。

 

うそで塗り固められたトランプ氏は、政治の世界から永久追放すべきだ。