「政治の社会的責任」意識が欠落した悪夢のような菅政権

利益追求の企業にはCSR(企業の社会的責任)を果たすことが求められている。

 

しかし最も大きな組織である政府の社会的責任に目を向ければ、首を傾げざるを得ない。

 

緊急事態宣言の再発出を招いた一因に、二階幹事長の肝煎り政策である「Go To トラブル」が挙げられる。コロナ感染阻止には、人と人との接触をなくすことが肝要であるにもかかわらず、かえって人との接触を増加させてしまった。これぞ、「政府の社会的責任」意識の低さを表している。

 

菅政権のコロナ感染対策は、「二兎追うものは一兎をも得ず」の無茶苦茶な対応ばかりで、「倫理観」や「利他性」が全く欠落している。政治家だけが自由に会食が許されているわけはない。ビジネス往来の水際対策も甘すぎるし、徹底して抑え込みの姿勢でやらず、目的とメッセージがバラバラである。

 

菅政権は自分たちにとって利益になる方向性しか選択しないため、社会的責任の取り方を全く理解できない政治集団が政策展開していると、それがもたらす災禍は恐ろしいものになる。国家管理が後手後手だけでなく、場当たり的でちぐはぐである。

 

有能なリーダーは、やりたいことから始めるのではなく、いまやるべきことに集中するというピーター・ドラッカーの有名な定義からしても、菅首相はやりたいことから始めている。原稿の棒読みすら正確にできず、読み間違い連発である。一国の宰相にふさわくないのは歴然としている。コロナ対策にも全く危機感がなく、余りにもお粗末な対応ばかりで自爆している。もうただのポンコツおじさんにしか過ぎない。

 

「政治の社会的責任」意識が完全に欠落し、場当たり的な対応でコロナ対策に失敗した菅政権は、即刻退陣すべきだ。このままだと「悪夢のような菅政権」と呼ばれかねません。