2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

新薬価制度でドラッグ・ラグは解消しない

薬害と並ぶ「ドラッグ・ラグ」問題は、日本の薬事行政の機能不全が原因となっている。 「ドラッグ・ラグ」の改善を目指して、患者が声をあげ、国もようやく本格的に取り組みを始めた。この4月から新しい薬価制度による「壮大な社会実験」がスタートする。 厚…

個人が過重なリスクを背負う社会

国民の幸福度を表す指標づくりが最近、注目されている。 国の豊かさというと、「国民1人あたりGDP(国内総生産)」で測られることが多い。 GDPは、人間の幸福に役立つ、役立たないに関わらず、あらゆるモノの生産や流通を単に合計しただけである。さまざまな…

借金1千兆円で日本破綻

巨額の財政赤字を抱える日本は、財政危機に陥っているギリシャの比ではない。 日本の財政悪化に拍車がかかっている。財政赤字は、先送りしているとさらに大きくなる。今のままだと、10年もたない。その先待っているのは、日本国の破綻である。国家の破綻は決…

格差社会とシルバー資本主義

犬が「モノ扱い」でなく、生き物としての社会的価値が認められた初めての判決が先日、名古屋地裁であった。 盲導犬サフィーがトラックにはねられて死んだ事故をめぐり、犬を訓練した盲導犬協会が訓練費用などの損害賠償を求めていた裁判で、名古屋地裁は、障…

民意を集約する熟議民主主義のすすめ

「熟議民主主義」が最近、注目されている。 熟議とは、「熟慮し議論する」ことである。自分の意見を明確に述べるとともに、他者の異なる意見にも耳を傾け、一部のリーダーの判断で決めるのではなく、大勢の声を聞いて熟慮と討議を重ねながら合意形成を目指そ…

PIGS問題に見る金融業界の品格

世界金融危機の激震が未だに収まらない。 サブプライムローンの破綻から、リーマンショックによる世界同時不況、さらにはドバイショックを経て、今度はギリシャが財政破綻の危機に瀕している。ギリシャを含む「PIGS」諸国の財政危機が、今また世界経済を揺れ…