コロナで壊れていく日本社会

コロナはどんな人にも感染リスクをもたらすため、社会的な立場が弱い人ほどコロナ禍の脅威に晒されることになる。

 

社会を支える「看護」、「介護」、「小売・販売」、「物流」、「公共交通機関」などのエッセンシャワーカーは安い賃金でリスクにさらされ続けている。

 

非正社員は不況になると正社員の雇用を守るために安全弁として扱われる。終身雇用にほころびが生じてセーフティーネットの網の目からどんどんこぼれ落ちてゆく。政府による新たな支え合いの政策が必要だ。

 

資本主義のもとでは、格差の拡大につながりやすいため、格差をなくす仕組みが不可欠だ。

 

コロナ禍で危機的な財政状況に陥っているにもかかわらず、不毛な法人税率の引き下げ競争を行っている場合ではなかろう。むしろ企業にも応分な負担を求めるべきである。さらには金融資産や高額所得者への課税を強化する必要がある。

 

戦後最悪の経済社会を揺るがす危機が迫って来るとき、支える経済政策を振り子のようにバランスよく変えていくべきだ。