2010-01-01から1年間の記事一覧

縮んでいく日本

町工場が、日本は仕事ないと続々と中国へ進出している。 政府の経済政策の混乱は見るに堪えない。バブル崩壊後20年も経済が停滞基調にあり、デフレが長期にわたり続いているのに、そこから脱しようという覚悟が、政府の政策に見えない。国の借金財政で、早…

国会議員の顔ぶれに多様性を

参議院が、政局の府になってしまった。 臨時国会は、徹底した議論を通じて合意を見出す「熟議の国会」ではなく、党利党略・個利個略の「物議の国会」で終わった。国民が望む国会の姿ではなく、自滅的な混乱に陥っている。 国民の税金が使われている国会議員…

雇用減税で、雇用創出せよ

デフレが止まらない。デフレがさらにデフレを呼んでいる。国内需要の低迷が一層深刻化しているからだ。 大規模な財政出動や金融緩和で、内需を増やそうとしても、企業の生き残りをかけた値下げ競争は激しくなるばかり。企業が値下げ競争せざるを得ないのは、…

政府のリスク管理は穴だらけ

尖閣ビデオのネット流出は、政府のずさんな危機管理を暴露し、ネット社会の新たな現実を突きつけた。ネット社会では、「国の機密情報」と「国民が求める知る権利」との境界線がぼやけてしまったからだ。 情報の透明性や説明責任が問われる時代に、「外交上の…

TPP参加で農業を再生せよ

政府が検討するTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)参加を巡り、賛否両論に割れて大騒ぎとなったため、参加の可否についての結論は先送りとなった。 TPP参加に反対する農水省は、農業生産額が年4兆円も減り、コメ農家がほぼ壊滅するという試算を出した。これ…

生物多様性を守るのは、企業の責任

今、破壊的な勢いで生物多様性が失われている。最大の原因は、資源や原料を得るために世界各地で広がっている乱開発である。 人間の経済活動は、生物多様性や生態系サービスに依存しているため、すべて人と企業の問題である。自然環境は、人類全体にとって成…

貧困ビジネスや悪徳商法は、政治の怠慢

「無縁社会」の広がる中、貧困が深刻化する社会の歪みを背景に、「貧困ビジネス」が蔓延している。 「貧困ビジネス」は、社会的弱者の味方を装いながら、生活困窮者を食い物にするハイエナ・ビジネスだ。 賃金業法の改正に伴い、貸し渋りや多重債務で融資を…

民意が、検察権力の上に立つ新しい時代

小沢一郎が、国民を代表する検察審査会によって強制起訴された。国民の判断によって政治家が強制起訴されたのは、初めてのケースだ。「政治とカネ」の不透明さにうんざりしている国民感情からすると、今回の強制起訴は、社会の進歩である。検察審査会による…

信頼を失った中国、お粗末な日本

尖閣諸島沖の漁船衝突事件で、中国は外交的勝利に浮かれているとしたら、大きな間違いだ。真の勝者は中国ではない。中国は国際社会に対して大きなマイナスを背負ってしまったからだ。 やられたら、やり返すという高圧的な中国に対し、日本国民は不信感と警戒…

堕ちた検察 正義の味方が大犯罪

特捜検察が、前代未聞の大罪を犯した。正義の味方である検察への信頼が根底から揺らいでいる。 郵便不正事件を担当していた主任特捜検事が、証拠隠滅罪で逮捕された。押収品であるフロッピーディスク(FD)の日時情報を検察に有利なように改ざんしたからだ。…

パンドラの箱を開けたiPS細胞がもたらす未来図

過日放映されたNHKスペシャル「“生命”の未来を変えた男~山中伸弥・iPS細胞革命~」は、色々と考えさせられた番組で、万能細胞「iPS細胞」の使い方によっては、人類の歴史を変えるほど空恐ろしい可能性を予見している。 たった一つの細胞から、体中のあらゆ…

学力低下よりも深刻な問題

今の子供たちのケータイ依存症は、アル中やタバコ、麻薬と同じレベルである。メールが来たら、すぐに返信せずにはいられない「即レス症候群」で、生活は24時間ケータイメールで縛られている。 ケータイを使う子供たちほど、勉強する時間は少なくなり、当然、…

風力発電が原発を追い越す

地球温暖化が進行する一方で、ピークオイル(石油生産の頭打ち)も近い。電気自動車の普及により、風力発電の需要が著しく高まっている。ウインドタービンなどの再生可能エネルギーから生み出された電力は、将来、ガソリンに取って代わる可能性が大いにある…

小沢一郎の権力闘争で日本沈没

民主党代表選で、小沢前幹事長が復権に執念を見せる有様は、非常識を超え、あぜんとする。 「政治とカネ」の問題で辞任した人物が3カ月も経たないうちに、戻ってくるなんて異常だ。それをまた「政治とカネ」の問題でダブル辞任し、政界引退を宣言した人が仲…

クラスター爆弾製造会社に融資する銀行のモラル

市民を無差別に殺傷するクラスター爆弾の製造、使用、備蓄やそれらへの協力を禁じる条約が発効した。クラスター爆弾禁止条約に108カ国が署名し、38カ国が批准した。だがアメリカやロシア、中国など大量保有国は締結していない。 クラスター爆弾禁止条約の発…

核兵器拡散を招く日本の原発ビジネス

長崎市の田上市長が、長崎平和宣言の中で「被爆国自らNPT(核不拡散条約)体制を空洞化させるもので到底、容認できない」と日印原子力協定の交渉を進める政府を非難した。 日本は唯一の被爆国として自ら核兵器を持たず、他国の核武装に協力しないことを国の…

大きく後退した地球温暖化対策

地球温暖化への対応を巡って、米国など先進国を中心に推進力が大きく失速している。世界的な景気低迷で、温暖化対策の理念よりも産業界への配慮が先行しているからだ。 米国では、民主党が、排出量取引制度の創設を含む、包括的な地球温暖化対策法案の上院審…

無縁社会が深刻化する2030年問題

日本は、衰退してゆく経済の中で急速に「無縁社会」化している。100歳以上の高齢者が所在不明で大騒ぎになっているように、家族の絆がとっくに崩壊し、周囲との関係も断ち切られた孤独な人たちが存在する。絶望の海に浮かぶ「絶望の島」のようである。 世界…

日本の大手企業がソーシャルビジネスに本腰

貧困や環境の変化といった社会問題を解決しつつ、利益を生み出す「ソーシャルビジネス」に、日本の大手企業が本格的に取り組み始めた。 日本では、NPOやベンチャー企業が「ソーシャルビジネス」の担い手であったが、最近、大手企業も関心を寄せるようになっ…

国会議員自らを仕分けせよ

事業仕分けで最優先にやることは、特権的待遇を受ける国会議員の削減である。 厳しい経済情勢下で議員自らが身を切る姿勢を示さなければ、国民の理解を得られず、財政再建は実現しない。 国会議員の維持費用は巨額で、世界でも最高水準にある。衆院議員一人…

低所得層に富の再分配を

北欧の国デンマークは、高負担の税率で所得の7割以上取られても、高福祉が約束されているため、「自分は幸せだ」と思う人の比率が世界一である。 デンマークは、高税率と積極的な所得の再分配により、医療や年金、質の高い教育など充実した社会保障制度を維…

プロボノ:働く人たちの社会貢献

今、若者たちの間で「プロボノ」と呼ばれる新しい社会貢献が広がっている。 閉塞感が漂う厳しい競争社会の中、自分も社会も、もっと幸せに感じる新たな働き方を模索する動きである。金融や広告、研究職などボランティアとは無縁と思われてきた層を中心に、専…

宇宙から地球温暖化を監視

7年ぶりの地球帰還を果たした小惑星探査機「はやぶさ」の活躍は、これまで宇宙に興味がなかった人の心もわしづかみにし、多くの人々に感動を呼んだ。 地球へ帰還できたことは奇跡的で、新型エンジンや自律航法などの日本の最先端技術を世界に強くアピールし…

公共人を目指す若者たち

最近の若者は、モノを欲しがらない「嫌消費世代」と呼ばれており、消費好きの上の世代と違って収入に見合った消費をしない。 「嫌消費世代」は、割高な商品は嫌いで節約する傾向が強く、買って後悔すること、将来の負担になるリスクは回避しようとする。 彼…

宗教マネーを仕分けせよ

選挙第一の小沢前幹事長はバラマキ政策を推進したが、菅政権は、現実主義路線に大きく転換し、脱小沢マニフェストで財源確保の消費税10%増税を掲げている。 しかし財源確保のためには、消費税だけなく、課税負担に公平性を維持する観点からいって宗教法人に…

最小不幸社会にベイシックインカム導入

少子高齢化、年間3万人を超える自殺者、雇用、格差、不安定な社会保障など日本が抱える問題の多くは、経済問題に根ざしている。 日本は、先進資本主義国であるのに、ワーキングプア(働く貧困層)が多い。生活保護を受けている人が全人口の0.7%しかいないの…

ストリップ接待に見る金融業界の品格

ギリシャの財政破綻懸念に端を発した欧州の財政不安が、南欧から東欧のハンガリーまで伝染し、世界の金融市場を揺るがしている。世界金融危機第2幕の始まりである。 またリーマンショックによる「百年に一度の危機」の後始末である景気刺激策が、巨額な財政…

官僚のお手盛りをガラス張りで監視

事業仕分けは、無駄な税の使い道を国民に明らかにしたことで高い評価を受けている。 国から補助金や事業委託を受け、非効率な事業を行う独立行政法人(独法)と公益法人の事業仕分けは終わったが、幹部公務員をもっと仕分けする必要がある。 独法の天下り官…

岡田ジャパン、生き生きとプレーしろ

W杯日本代表の1次リーグ予選突破は、極めて厳しいため、サポーターの注目度も低い。 ベスト4を目標とする岡田ジャパンは、韓国に今年、2回も完敗して攻撃が機能不全に陥っている。チームの弱点であるカウンター対策のあまり、持ち前のパス回しが消え、連係…

6度目の大量絶滅時代に突入した地球

授粉に欠かせないミツバチが狙われている。 農家のハウスから授粉用に使うハチの養蜂箱が盗難されたり、巣箱からハチだけ盗まれたりして昨年度だけで200万匹以上がさらわれたという。 その背景には、深刻なハチ不足がある。ハウス栽培で受粉作業を担うハチは…