2011-01-01から1年間の記事一覧

プラス・サムの公益資本主義

ギリシャ危機がイタリアにも飛び火し、ユーロ圏各国は、債務危機に陥っている。リーマン・ショック以上の金融危機になる可能性がある。 世界中の政府の過剰債務が、深刻になっているからだ。市場資本主義による世界経済は、迷走の歴史を繰り返している。 米…

政治の混迷は、民主主義の欠陥

米国の債務不履行(デフォルト)をめぐる米国議会の機能不全で、世界経済が行き詰まっている。 債務不履行の破局に陥る瀬戸際で合意が成されたが、格付け会社スタンダート・プアーズ(S&PS)が、米国国債を格下げしたため、世界経済の失速を加速させた。…

原発エネルギーの時代は終わった

原発を全面停止すれば、電気が足りなくなり、電気代も値上げせざる得ないことから、原発が必要だと主張する人々が多いが、果たしてそうであろうか。 火力の稼働率45%を、65%以上にすれば、原発が全面停止されても、電気はむしろ余る。 日本で発電される電気…

解決策のないリスク社会

原発は安全でクリーンでないことが一夜にして明らかになった。 原発事故というブラック・スワンは、メルトダウンという制御不能な結果をもたらした。これまで国は、原発事故になる確率が「隕石が当たって死ぬ程度の無視できる大きさ」だと主張していたのが、…

原発が核兵器になる時

福島は、広島、長崎の後を追うように世界の共通語になった。原子爆弾の被爆国である日本が、原発事故という新たな形の放射能の恐怖に襲われたのは、悲劇的な巡り合わせとしか言いようがない。 原子爆弾は、放射能に加え、高熱や爆風を放つため、その破壊力は…

国難より政局が第一の小沢一郎

この非常事態に、小沢一郎が野党の菅内閣不信任案に賛成する倒閣運動に乗り出した。 菅内閣や与党だけで、震災や原発事故に対応できるとは、国民の誰しも思っていない。だからこそ、与野党が協力して国益優先で対応してもらいたいのに、国難より「政局が第一…

ソーシャルメディアが社会的課題を解決

「3.11」後、日を追うごとに被害の影響が広がる東日本大震災。戦後最大の難局が日本社会を襲った。日本は立ち直れるのか。そうした不安や恐怖心が広がっている。 地震、津波、原発事故と複合した巨大災害が今、市民社会の意識を変えつつある。絶えず変わ…

原発事故は、安全神話による人災

3月11日以降を生きる我々にとって、世の中は以前と全く違ったものに見える。巨大地震と大津波は日本にとって戦後最大の災害となった。さらに福島第一原発の危機、大規模停電の可能性、株の暴落と重層的な危機が日本を襲っている。 大震災の惨状に追い打ち…

性悪説社会の勧め

京都大学などの入試問題が、試験中にネット掲示板に投稿された事件は、新聞の一面で取り上げられるほど、社会的反響が大きかった。 ネット社会が発達した今、考えなくても覚えなくても、ネットの質問サイト「ヤフー知恵袋」に投稿すれば、第三者が教えてくれ…

幼児化する日本社会

「国民の生活が第一」で政権交代を実現した民主党が、「党内政局が第一」で、自壊の途にある。 国民生活に直結する来年度予算がかかっているときに、党員資格停止処分にされた小沢一郎を慕う小沢系議員16名が、造反した。離党せず民主党会派だけ離脱すると…

社会を変える情報交換システムになったフェイスブック

チュニジアの独裁体制を打倒した市民デモの動きが、エジプトにも波及し、ムバラク大統領の辞任まで追いつめた。民衆を動かしたのは、インターネット上の世界最大のソーシャルネットワークサイト、「フェイスブック」だ。 「フェイスブック」やツイッターが、…

タイガーマスク運動の輪が広げる寄付社会

タイガーマスクの伊達直人を名乗る寄付運動が社会現象化している。 善意のタイガーマスク運動は、日本全国で盛り上がりを見せていることから、今年は、寄付が日本社会に広がる「寄付元年」になるとも言われている。 どうしてここまで広がったのか。人を助け…

政党政治はもういらない

自殺者数が13年連続で3万人を超えているにもかかわらず、国会は、避けては通れない難題に真剣に取り組むどころか、党利党略に堕している。 政権交代しても、首相が交代しても、政治はもたつくばかり。今の政治にウンザリだ。腰の定まらない民主党政権の「…